トルコリラの金利はなぜ高い?安易に投資すると大ヤケドする理由...

トルコリラの金利はなぜ高い?

 

 

どうも。この前のトルコリラ暴落(6円台突入時)で、25万以上ヤラれていたラフランスです。


でも他の通貨と比べて貰えるスワップポイントが多いので、ヤメられないんですよね、トルコリラ。こんなにたくさんもらえるのは、トルコリラの金利が高いおかげ♪

 

そこで今回は、

疑問

トルコリラの金利って、なんでこんなに高いわけ?

って話をしていきたいと思います。
あっでも、たっぷりスワップポイントが貰えるからって安易に手を出すと大ヤケドすることもあるので、一度に全力買いするのはアカンですよ。

 

じゃあ早速、トルコリラの金利が異常に高い理由から見ていきましょー。

トルコリラの金利が高いワケ

トルコリラの金利が高いワケ

トルコがなんでこんなに高い金利を提供しているのか、理由を調べてみたところ、主に以下の2つでした。

金利が高いワケ
  1. 海外投資家のお金を呼び込みたい
  2. インフレスパイラルを抑えたい

順番に見ていきますね。

海外投資家のお金を呼び込みたい

まずトルコは、石油や天然ガスなどの資源がなく、おまけに新興国のため、なかなか海外の投資家が「おしっ!いっちょトルコに賭けてみるか!」って思われにくい国です。新興国でも今後高い成長が見込める代表国(※)があるんですけど、残念ながらトルコはその中には入ってない...

 

じゃあ何でアピールするか、一番手っ取り早いのが金利を上げることです。以下の国たちよりも高い金利を提示して「おぉ!これは旨味があるかもな。」って思ってもらう必要があるってことですね。

高い成長が見込める新興国(BRICS)

ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国

そうすると、僕のような高金利に惹かれた人たちがトルコに投資をしてくれるようになります。それを裏付けるかのように、日本人には超人気で取引量はドル円に次ぐ2位に躍り出てます(2021年|くりっく365:ヒストリカルデータベースより)。

 

ちなみに、各国の金利状態は以下の通りです(2021年)。

新興国でも高い成長が見込める代表国の金利

  • ブラジル9.25%
  • ロシア8.5%
  • インド4%
  • 中国3.8%
  • 南アフリカ3.5%

---------------------

  • トルコ16%

 

ウホーッ!他の国と比べてめっちゃ魅力的~♪こうやって高金利にすることで、海外からのお金を集めるわけですね。

インフレスパイラルを抑えたい

もう1つの理由として、絶賛インフレ中のトルコが通貨安⇒インフレのスパイラルを抑えるために、高金利にしていることが挙げられます。そもそもなんでインフレしてるの?って話なんですけど、トルコは原油や天然ガスなどのエネルギー資源を輸入に頼っており、輸出よりも輸入が多いため、経常赤字(※)の常習犯です。

経常赤字とは

海外とのモノやサービスの取引によって、自分の国に入るお金よりも海外に支払うお金がの方が多い状態のこと。

トルコリラの経常収支
2000年 2001年 2002年 2003年
-9.92 3.76 -0.63 -7.55
2004年 2005年 2006年 2007年
-14.20 -20.98 -31.17 -36.95
2008年 2009年 2010年 2011年
-39.43 -11.36 -44.62 -74.40
2012年 2013年 2014年 2015年
-47.96 -55.86 -38.85 -27.31
2016年 2017年 2018年 2019年
-27.04 -40.88 -21.74 5.30
2020年 2021年
-35.54 -14.89

単位: 10億USドル|出典:世界経済のネタ帳

 

経常赤字が続くものだから、外国に払うお金の方が多いため、トルコリラを外貨に換えて払います。これは、自国通貨(トルコリラ)を売って外貨(ドルなど)を買って払うことになるため、トルコリラ安の原因になるんですね。

 

トルコリラが安くなれば、輸入している原材料の仕入れ価格が上がります。すると今度は、原材料高騰を受けてモノの物価が上がるので、インフレ状態になります。悲しいかな、トルコリラの過去チャートを見てみると、下落一直線です。

トルコリラは下落トレンド中

 

つまり、経常赤字によってトルコリラが下落⇒輸入してる原材料が高くなる⇒それを使ったモノの物価が上がることになります。今の日本みたいだな...このスパイラルから抜け出すために、金利を上げるわけです。

 

するとどうなるか?金利が上がると、投資対象として旨味が出てくるので、トルコリラが買われやすくなり、価値が上昇します。通貨の価値が上がれば、輸入している原材料も安く買えるため、物価が下がる(インフレを抑える)ことになります。

 

が…チャートを見る限り、金利を上げてもトルコリラは上昇しないんですよねぇ。利上げ=通貨高という教科書的なシナリオにならないんですよ。まあ色んな理由があるはずですが、チャートは需給で動くという前提で考えるなら、金利が上がって高金利になったトルコリラを魅力的に思う(買おうとする)投資家が少ないことを表してる証拠ですね。

トルコ政策金利の推移(外為ドットコム)

 

でも逆に言えば、もし高金利にしてなかったら、誰もトルコリラを買う人がいなくなるので、通貨がさらに下がるわけですよ。僕だって高金利じゃなきゃあ買いませんし。それなのにエルドアンときたら...金利を下げるなんて言い出すので、トルコリラが暴落するわけです...まあある意味、安く買えるチャンスなんですけどね。

 

そして2023年の大統領選で支持率低迷中のエルドアンが引きずり降ろされれば、金利上昇で通貨も大きく上昇なんてこともあるかもしれないですねー!ウヒョヒョー♪それまでに100万…いや150万通貨は買っておかんとな。

 

とまあ僕の妄想は置いておいたとしてもですね、トルコリラが高金利なのは、金利を高くしておかないと海外投資家が投資してくれないから、インフレスパイラルを抑えたいからという理由があるわけです。

金利が高いのはハイリスクな証拠

とはいっても、教科書通りのシナリオにならない問題児のトルコリラですから、リスクはやっぱり高いです。金利は水物で常に変化するからですね。もしもエルドアン大統領が解任されず、「利下げ、利下げ、利下げー!」なんて言いだしたら、金利が限りなくゼロになることだってありえるわけですよ。

利下げを宣言するエルドアン大統領

そうなったら僕のようにスワップポイント目当てで投資してる人は、貰えるスワップポイントは少なくなるわ、通貨は暴落して大損こくわで、二重苦に悩まされるわけです。

 

まあでもトルコリラの金利の推移を見てみると、一番低い年で2013年の4.5%です。エルドアン大統領は2003年から政権を握ってるわけですが、その本人の任期中でも4.5%までしか下げなかったってことです。

エルドアン大統領任期中でも政策金利は4.5%までしか下がらなかった

利上げしようとする中央銀行の総裁をバシバシとクビにしてる彼でもですよ。こういう事情を汲むと、今後金利が4.5%以下になることはないのかなって感じますね。

 

ちなみに2013年の金利が4.5%だったときのスワップポイントは1日あたり34円だったようです(フィリップ証券より)。今の金利は14%ですが、僕が2022年4月に貰ったスワップポイントは1日26円です(トライオートFX|1万通貨あたり)。

 

なんで金利が低かったときのほうがスワップポイントが高いんだよ!って思うかもしれないんですけど、通常スワップポイントはトルコと日本の金利差で計算されます。

 

ただ、市場動向によって変化するらしく、金利差そのものがダイレクトにスワップポイントになるわけじゃないようです。今はウクライナ侵攻という稀な世界情勢になってますからね。

 

逆に言えば、これが収まったらスワップポイントも上昇していく可能性が高いです。そう信じたい...

【持論】高リスクでも狙うメリットはある

【持論】高リスクでも狙うメリットはある

エルドアン大統領がさらに金利を引き下げるかもしれないトルコリラに今さら投資する旨味はあるのかというと、僕は"ある"と考えてるんですよね。何でかって言うと、トルコリラが90円台から8円台に下がってきて、残りの下落幅が数円と限定的になって来たのに、相変わらずの高金利だということ。

 

さらに、トルコはまだまだ新興国ゆえに、経済状態がそんなに良くないです。そんな状態で金利を下げ続けたらどうなるか?トルコに投資してくれる投資家がいなくなり、トルコリラはさらに爆下げ...この通貨安を受けて輸入が多いトルコは、経常赤字がさらに悪化し、国営自体が危うくなりかねません。

 

トルコが著しい経済成長を遂げて先進国にならない限りは、高金利状態は続くと僕は考えてます。ド派手にハズレたらごめんなさい...。

 

しかもウクライナ情勢が良くなれば、スワップポイントも上昇すると考えられるので、僕はたとえ一人になったとしてもコツコツと買い続けていきますよ。トルコリラは、僕にとって収入の安定をもたらしてくれるありがたい女神ですからね。

まとめ

トルコリラの金利がなんでこんなに高いのか?なんて考えたこともなく、今までは「おっ!金利高いんだったら、預けとけばお金がジャンジャン増えるじゃんよ!」くらいにしか思ってなかったんですけど、今回色々調べてみて勉強になりましたね。

 

余談ですが、トルコは日本に比べて人口全体に占める若年層の比率が高い国です。それゆえに今後、大きく成長し先進国の仲間入りを果たす可能性もあります。そうなると、日本よりもトルコの方が相対的に強くなり、トルコリラが上昇していくはず。僕はそれを夢見てコツコツと買い集めていきますよ。もしアテが外れたら...女神(トルコリラ)と一緒にあの世に行くつもりですΩ\ζ°)チーン

 

あっそれと、最後にお断りしておきますね。ここで語ったのはあくまで僕の予想というか、妄想です。「ラフランスが金利下がらないって言ったから投資始めたのに、結局金利が0%近くなったじゃねーか、責任取れ!」って言われても無理そうです、ごめんなさい。

 

まあいるかどうかはわからないですけど、僕の予想(妄想)に共感できた人は、一緒に買い集めていきましょ!そのときは、僕のようにスワップポイントがまあまあ高いところじゃなくて、トップクラスに高いところがおすすめです。そうすればいち早く投資元本を回収できますからね。僕は出だしから証券会社選びで失敗してます...
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