エルドアン大統領はなぜ利下げするのか?意外な理由とは?

エルドアン大統領はなぜ利下げするのか?意外な理由とは?

 

 

どもども。GW中にスワップポイントが一番貰えるサクソバンク証券の口座開設をしたら、「職業の詳細を教えて欲しい」と言われてしまった信用度暴落中のラフランスです。


 

今回はですね、スワップポイント狙いの僕たちが大っ嫌いな利下げ(スワップポイントが減るため)...これを断固として継続するエルドアン大統領。チキショ、なんで利下ばっかりするんだよ!と発狂しそうになったので、色々と調べてみました。そしたらですね、「エルドアンって意外にええやつやな」...って思える"ある想い"があったんですよ。
エルドアン大統領が利下げする本当のワケ

 

この記事では、そんなことも交えながら、エルドアン大統領が利下げにこだわる理由を深堀りしていきたいと思います。

トルコの現状

トルコの現状

まずトルコの現状はどうかというと、国内エネルギー需要の75%を輸入に依存しているため、輸入価格が上がると物価がモロに影響を受けてしまう(上がってしまう)状態です。

 

しかもトルコリラ(以下リラ)の下落が長く続いていて、リラの価値がヒジョーに低いんですよね。

トルコリラは下落トレンド中

 

そうなってくると、

 

リラ、持ってても意味なくね?


って思い始めるトルコ居住者が続出するわけです。それを裏付けるかのように、2010年のときには外貨預金の割合が30%になり、2021年11月末には60%に到達したらしいんですよ。まあ30%でも十分高いと思うんですけどね。

 

これが何を意味するかって言うと、トルコ国民が自国通貨を信用してないってことなんですよ。そりゃそうですよね、年々価値が減っていく通貨なんて持っていなくないですよ。車じゃあるまいし...となると、国民がリラを外貨に換えるようになるので、リラ安がさらに進行する(※)わけです。

※なんで?

リラを外貨に換えることは、実際には持っているリラを売って他国の通貨を購入することになるからです。リラがたくさん売られれば、価格は下がります。

 

悲しいことに、リラ安が続けば原油や天然ガスなどのエネルギーを輸入(購入)するときに、以前よりも多くのお金が必要になってきます。するとどうなるか?原材料の高騰を受けて、トルコに出回る商品の価格が軒並み上昇するわけです。いわゆるインフレ(物価が上がる)状態ってやつですね。

 

本来なら、ゆるやかにインフレすると好景気な証拠と言われたりするんですけど、リラの利下げによって、通貨の下落速度が速く、それに伴ってインフレの上昇率もスゴいんです。

利下げでリラが下がる理由

利下げすると、貰える金利が少なくなるため、トルコに投資しようとする人たちが減り、リラを持っている人は「旨味ねぇな!」ってことで売却してきます。そこに利下げするとリラが下がることを知っている人は空売り(売りで利益を出す)を仕掛けてきます。そうなると買う人よりも、売る人が多くなり、リラが下落します。

 

すると、

  • 利下げ⇒リラ安⇒輸入価格の上昇⇒物価上昇⇒抑えるためにまた利下げ...

というスパイラルに陥った結果、以下のような高インフレ状態になってしまったわけです。まるで仕手株ような上がり方ですね...。

トルコのインフレ推移

出典:第一生命経済研究所

 

なぜ利下げを断行するのか?

じゃあこのヒドい状況を見てエルドアン大統領は見てるだけなのかっていうと、市場の原理に逆らった奇策、"利下げ"を断行してます。僕たちスワップポイント狙いの投資家からすれば、まじヤメレ…状態ですよ。

 

本来なら、このインフレ状態を抑えるには"利上げ"するのが経済学のセオリーです。何でかって言うと、利上げ⇒リラを買う投資家が増える(外貨の流入)⇒通貨の価値が上昇⇒輸入価格が安くなる(円高になると海外旅行が安く行ける理論)⇒輸入原料価格が抑えられたことによって物価が下がる、ということになるからですね。まあ他にも要因があるので、絶対ではないんですけど、イメージとしてはこんな感じです。

 

にもかかわらず、エルドアン大統領は

 

インフレや物価高騰の原因は、高金利によるものだ!


 

なんともぶっ飛んだことを言い出したわけです。そしてトルコ中央銀行に利下げするように圧力までかけるエルドアン大統領...。さらには、利上げを敢行したアーバル総裁(2021年当時)をクビにする暴挙まで...。アーバル総裁って、下落中のリラを利上げによって上昇させてくれた、いわば救世主的な存在だったんですよ。

 

それなのにですよ、

 

君は私の命令を無視した。
だからクビだ!


と宣告されてしまったわけです。国の危機を救った人がクビになるなんて...こりゃもうヒドすぎる独裁政治ですね。

 

そんなエルドアン大統領が利下げにこだわる主張は以下です。

  1. 「金利を引き下げれば借り入れコストが下がり、物価も下がる」
  2. 「リラ安で国際競争力を引き上げることで、輸出を促進し、トルコの経常収支を黒字に転換させる。低金利により投資環境が改善され、結果として生産能力が高まる。長期的には国内の失業と物価上昇が抑えられ、国民がより豊かになる」
  3. 「私は常に『金利が原因で、インフレは結果だ』と考えてきたため、低金利政策に関する妥協はしない。次の選挙前までに、インフレがどこまで低下するかが分かるだろう」

ですって...。

 

特にヒドいのが1つ目ですね。
国内エネルギー需要の75%を輸入に頼ってるのに、利下げして調達コストを上げてどうするんだ?って話です。調達コストを上げれば、物価が上がるのは必定...これが通用するのは、トルコが資源大国だったらの話ですよ。輸入に頼るトルコには無理難題です。

 

2つ目の主張も、そんな遠回りする必要なくね?そんな長い間、国民に辛い思いをさせる気なのか?って感じです。

 

じゃあ、なんでこれほどまで利下げにこだわるのか?たとえ苦しいこじつけにしか思えなかったとしてもエルドアン大統領には"ある想い"があったんです。

エルドアン大統領が利下げする本当のワケ

エルドアン大統領が利下げする本当のワケ

エルドアン大統領は、利下げの理由について以下のようにも語っていました。

 

利下げはイスラム教徒の務めだ。


 

これ、イマイチわからなかったので、調べてみたんですよ。そしたらトルコはイスラム教の国家で、イラスラムの聖典"コーラン"には「困っている人にお金を貸す際に金利を徴収してはいけない」と書かれてるらしいんです。

 

エルドアン大統領は、この教えを守り、「可能な限り金利を下げて、困っている国民を助けたい」という想いがあったんです。これを知ったとき、「エルドアン大統領って意外と国民思いのええやつやな」って思いましたね。でもですよ、金利を下げたことで逆に国民が困る状況になってることに気づかない(見てみぬフリ)をしてるのは頂けない。

 

ここは、

 

私は地獄に落ちてもいいから、金利を上げて困っている国民を助けたい!


と言っていただきたいものですね。

 

もちろん、イスラムの教えを忠実に守ろうとする姿勢は尊敬できるんですけど、大統領じゃなくて、エルドアン銀行を作って頭取になった方が国民のためになりそうです。

今後利下げを続ける可能性は?

エルドアン大統領が今後利下げを続ける可能性は?

スワップポイントを狙って投資をする僕たちにとって脅威になる利下げ。エルドアン大統領は、イスラムの教えを守るために、今後も利下げを続ける可能性大です。

 

実際に2021年12月19日夜の演説では、

 

私から利下げ以外を期待しないで欲しい。


と発言してます...フザケンナヨ。

 

でも、リラ安が続き、エルドアン大統領の不支持率は2021年から急激に上昇してます。この状況で2023年6月にある大統領選に突入すれば、落選することもあり得そうです。それまでは、利下げ懸念からリラ安が続き、僕たちに絶好の買い場を与えてくれるはず。

エルドアン大統領の支持率

出典:トルコ大統領の支持に陰り 止まらぬ物価高、強まる市民の反発

まとめ

利上げをしようとする中央銀行の総裁を次々にクビにしたり、理解不能な理由を付けて利下げするエルドアン大統領の本当の想いを知ることができて、勉強になりましたね。た...頼むから大統領辞めて、銀行の頭取に転職してくれ...

 

残念ながら、エルドアン氏が大統領である限り、利下げは続くはずです。でも2023年6月にある大統領選で交代してくれたら嬉しいですねー。

 

仮に再選したとしても、さらなるリラ安で買い場がザックザク、落選して金利上昇なら、スワップ金利生活も夢じゃない、という考えで今後も僕はリラを買い続けたいと思います。まずは150万通貨を目指すぜ!