トルコが破綻する可能性は1%もない!?あり得ないワケとは?
どうもラフランスです。
トルコが破綻したら…なんて考えたくもないですねぇ。僕のようなスワップポイント狙いで投資してる人にとっては恐ろしすぎます。
今回はですね、トルコが破綻する可能性について解説していきます。僕はトルコに大事な虎の子を預けてるため、徹底的に調べてみました。スワップポイントが貰えなくなったら悲惨ですからね。
そしたらですね、2022年中に破綻しなければ、今後破綻する可能性は1%もないだろうなーっていう結論に達しました。いや、あくまで僕の予想ですよ。ド派手に外れるかもしれませんが、納得のいく理由があるので、それを含めながら解説していこうと思います。
トルコの破綻リスクについて
じゃまず、その国がどれくらい危険なのか?これをチェックできる指標が2つあるんですよ。それが「国債の格付け」と「国家破綻リスクを示す指標」です。結論から言うと、トルコ国債の格付けは低すぎ、国家破綻リスクを示す指標は危険水準を余裕で超えてます。
僕は最初これ見たとき、「トルコってヤベーな...」ってちょっと顔が青くなりましたね。トルコリラ(以下リラ)の下落に逆行するように国家破綻リスクの数値が上がっていくんですから...。
チキショー!もっと調べてからリラ買えばよかったわぁ
って後悔しましたね。あっでも大丈夫ですよ、最後まで読めば、「あぁ意外と大丈夫そうだね!ってか、むしろスゴい国になるんじゃね!?」って思えるはずです。
トルコ国債の格付けは?
ではでは、まずトルコ共和国の信用度を示す国債の格付けについて紹介します。そんな昔の格付けを引っ張り出してきても意味がないので、2021年の先進国と新興国の国債格付けを表にまとめてみます。
国名 | S&P | ムーディーズ |
アメリカ | AA+ | A1 |
日本 | A+ | Aaa |
南アフリカ | BB- | Ba2 |
ブラジル | BB- | Ba2 |
トルコ | B+ | B2 |
はい...結論から言うと、トルコの格付けは5か国中、最下位ですΩ\ζ゜) チーン
表には、S&Pやムーディーズって書いてあるんですが、両方ともアメリカの格付け会社のことです。S&Pは世界最大手の格付け会社で、ムーディーズは世界の格付けシェアが40%もある会社です。
「ん?南アフリカとブラジルはS&PだとBB-だし、B+の方が上じゃね?」って僕は思ったんですよ。でも盛大に間違ってましたね。Bがひとつ少なくなるってことはその分、格付けのレベルも下がるようです。
ちなみに、S&Pでいうと、トルコの格付けは下から3番目(16段階評価)、ムーディーズでは下から2番目(同じく16段階評価)の低さ。控えめに言って、「トルコ終わってねーか?破綻間近じゃね???」って心配になるレベルですね。でも最後まで読めば杞憂に終わるのでご安心を。
一方で、日本はS&Pとムーディーズともに上から5番目です。"失われた30年"なんて言われてるのに意外に上位に来てますね。
残念ながらトルコ共和国は、大手の格付け会社から、信用力が低くて投機的...投資するにはリスクが高い国と判断されてます。
国家破綻リスクを示す指標は?
じゃもう1つ。国家破綻リスクが一目でわかるCDSという指標があるんですけど、これが上昇中なんです。CDSってなんぞや?って話ですが、国や企業が破綻したらお金がもらえる保険のこと。保険なので生命保険と同じく、保険料を払う必要があります。
若いときに入ると保険料は安くて、高齢になってから入ると保険料が高くなるのと同じように、国の破綻リスクが上昇すると、保険料が上がる仕組みになっています。つまりCDSの数値が上がるのは、「国の破綻リスクが上がってますよー」っていうメッセージなんです。
実際、トルコの破綻リスクは以下のようになってます。2%だと要注意、4%だと危険と言われてるんですが、2021年9月後半から危険ラインの4%をずっと超えている状態です。
出典:Turkey 5 Years CDS - Historical Data
ちなみに財政破綻したギリシャは、一時20,000bps(200%)以上ありました。保険料が決まる条件は多岐にわたるため、100%以上になることもあるそうです。そりゃほぼ破綻確定なのに、安い保険料だったら保険会社が潰れてしまいますからね。
一方、大注目のロシアはと言うと、7417bps(約74.2%)、一時期は、13822bps(約138%)もありました。
「そろそろ破綻するんじゃ...?」って思うんですけど、今のところはなんとか耐えてます。返済期日だった2022年5月4日に、なんとか利子を払えたようですしね。いや、あれだけ金融制裁を食らったのに破綻を回避してるロシアが逆にスゴいです。
トルコが破綻したらどうなる?
だいぶトルコがヤバい状態だっていうのがわかったと思うので、もしトルコが破綻したらどうなる?ってことも考えておく必要があります。結論から言うと、トルコが破綻しても大丈夫、国は消滅しません。メキシコやブラジル、レバノンも破綻してますが、国は残ってます。アルゼンチンなんて過去に9回も破綻を経験してるのにバリバリ残ってますし。
じゃあ万が一破綻したら、どんなことになるかっていうと、国際通貨基金(IMF)という国際機関がお金を貸して助けてくれます。さらに財政状況の立て直しをすべく、金融政策のアドバイスをしてくれます。IMFに加盟していないと、お金を貸してくれないんですが、トルコは1947年にIMF加盟済みです。
ただ、破綻した国の通貨なんて誰も持ちたくなくなるので、リラを売って他国の通貨に換える動きが起きます。そうなると、リラの価値が暴落してしまうので、僕たちのようなスワップポイント狙いの投資家にとって痛いところですね...。
破綻があり得ないワケとは?
国債の格付けは悪い、破綻リスクを示すCDSの値が上昇中のトルコですが、「破綻は"ほぼ"あり得ない」と僕は考えてます。理由は以下の二つ。
- イスタンブールにある世界遺産トプカプ宮殿内の財宝は99年間、トルコの財政を賄えるほどの価値があると言われている
- 2023年に地下資源開発が解禁され、埋蔵量がサウジアラビア以上と言われるトルコ南東部の黒海油田からのオイルマネーで国が潤う
まず1つ目のトプカプ宮殿内にある財宝です。これを全部売り払ったとしたら、トルコの財政を99年間も賄えると言われているそうです。
実際、ギリシャの財政が厳しくなったときに、世界遺産になっている"パルテノン神殿"の売却を試みたことがあるらしいですよ...まあ世界遺産なので、そう簡単に売ることはできないと思うんですけど、その財宝を担保にお金を借りることもできるでしょうしね(The楽観論)。
2つ目の地下資源開発の解禁は、天然ガスや原油などのエネルギーを輸入に頼ってるトルコにとっては絶好の好機です。
実はトルコって、地下資源が豊富にある国と言われてるんです。でも、第一次世界大戦で負けたときに連合国(主にイギリス)から「うちらの国が戦争で被った損害は補償しなくていいから、今後100年間は自分とこの地下資源を掘るんじゃねーぞ!」っていう条約(ローザンヌ秘密条約)を結ばされたみたいなんです。それが1923年のことなんですよ。で、その期限が切れるのが2023年なんです。
フッ。私はこの時を待っていたのだ!
ってエルドアン大統領も思ってるはず。
「ホントに地下資源なんてあるんかいな?」って思うかもしれないんですけど、トルコ南東部にある黒海周辺には埋蔵量がサウジアラビア以上とも言われる油田があるそうなんです。するとどうなるか?今までエネルギーを輸入に頼っていたのが、今度はジャンジャンと輸出する側に変わり、ずっと赤字続きだった貿易収支が黒字化するわけです。
それと並行して「トルコから原油が出たぞ!こりゃ投資のチャンスだ!」と感じる投資家が増えてトルコにお金が集まり、国がどんどん豊かになっていきます。
ということで、万が一の時に備えたトプカプ宮殿の財宝、そして2023年からのガス田・油田開発が進めば、国家破綻のリスクなんてほぼゼロになるっていうのが僕の持論です。が…副産物としてリラを高金利にして、海外投資家から資金を集める必要がなくなるので、高金利通貨じゃなくなるのがめっちゃツラいところ。でもリラは大暴騰するはずなので、僕は2022年中にフルスイングで買い込んでいくつもりです。
【涙腺崩壊】トルコ航空が撃墜覚悟で日本人を助けてくれた話
じゃ最後に「トルコってホンマええ国やん」って話をしたいと思います。涙腺崩壊注意ですよ。
イラン・イラク戦争が続いてた1985年3月17日のこと、イラクのフセイン大統領(当時)が「今から48時間後に、イランの上空を飛ぶ飛行機を無差別に攻撃する」と発表。
戦争に巻き込まれそうになったイラク在住の日本人が慌てて首都"ヘテラン"の空港で出国しようとしたところ...どの飛行機もすでに満席で帰れない事態に...
世界各国は自国民を助けるために救援機を飛ばしてくれたのに、なぜか日本だけは飛ばしませんでした。自衛隊の海外派遣は法律で禁止されてるからダメ、日本航空は「安全が確保できないから」という理由だっそうです...。
そんなとき、空港に取り残された日本人215名を救うため、救援機(2機)を飛ばしてくれたのがトルコでした。それもタイムリミットまでわずか1時間前のことだったそうです。まさに撃墜覚悟で助けに来てくれたトルコ...。
ちなみに、首都"ヘテラン"には多くのトルコ人が在住していたようです。それなのに日本人に航空機を提供して、ヘテランに在住していたトルコ人は陸路で避難してくれました。普通なら自国民を第一優先で助けるはずなのに、日本人を優先してくれたトルコ、なんていい国。
じゃなんでこんなに日本に良くしてくれるのでしょうか?それは、1890年にトルコの軍艦"エルトゥールル号"が日本近海に座礁、遭難した時に旧大嶋村樫野(串本町【和歌山県】)の住民が不眠不休で救助にあたり、69名を助けたことがきっかけらしいです。
駐日トルコ大使のネジアティ・ウトカン氏は、小学生の頃に教科書でエルトゥールル号のことを学んだそうで、
「日本人がしてくれた献身的な活動を今のトルコの人たちは忘れていません。だから、ヘテランで困っている日本人を助けようと、トルコ航空機が飛んだのです。」
と後に語ってくれたそうです。
…めっちゃいい話ですね。まあ僕の文章が下手クソなので、涙腺が崩壊するかどうかはわからないんですけど、少なくとも僕はウルウル来ました。
「いや、ラフランスの話じゃ全然泣けねーし!」っていう人は、もっと上手な文章で泣かせてくれるサイトがあるので、以下のサイトを読んでみてください。きっと"じわぁっ…"と涙があふれ出るはずです。
⇒日本とトルコの絆をつないだ物語
まとめ
いやー、トルコってめっちゃいい国ですね。命を懸けて日本人を助ける...これ、絶対に日本の教科書に乗せなきゃアカンやつですよ。っていうか載ってんのかな?
しかもこの時、助けに来てくれたトルコ航空の機長はエルトゥールル号遭難時に助けられた人の子孫だったそうなんですよ。こんな偶然ってあるんですね。今もトルコとの関係は良好みたいなので、2023年の地下資源掘削解禁を受けて、もしかしたら優先的に日本へ原油や天然ガスなどを輸出してくれる日も近いかもしれません。
今後トルコがどんなふうに発展していくのか、今から楽しみですね。それまでに全財産を叩いてリラ買いに走らなければな。ということで、トルコが破綻する可能性は1%もないっていうお話?妄想?でした。